船井電機にミュゼ買収を進めた役員は誰?謎の3人の正体となぜミュゼ転がしをしたのかまとめ


船井電機は主に、テレビやビデオなどを中心に製造・販売を行っていた電機メーカー。

最近だと山田電機と協業して、『FUNAI』ブランドの4Kテレビと4Kブルーレイレコーダーを販売しています。

家電量販店だけでなく、Amazonや楽天市場などで展開し、リーズナブルなお値段で、地上波以外のYouTubeやAbemaTVなどのストリーミングサービスも観れて人気でしたね。

しかし、会社の破産というニュースに驚きましたよね。

船井電機の唐突に社員500人を一斉解雇はびっくりしたよね。

ミュゼの買収と売却とか、一体何が起こっていたんだろう。

見元不明の3人の役員とか怪しすぎるよね…

ということでこの記事では、

注目ポイント
  • 船井電機でミュゼの買収を進めた役員は誰なのか?
  • 船井電機にミュゼを買収させた理由は?
  • そもそもミュゼ転がしの意味とは?

についてまとめました。

目次

船井電機でミュゼの買収を進めた役員は誰?

結論を言うと、船井電機でミュゼの買収を進めた役員は秀和システムの上田智一社長と言われています。

※上田智一代表取締役。

船井電機は創業者の船井哲良社長が2008年に社長退任後、出版会社の『株式会社秀和システム』が2021年に買収しました。

しかし、1年前の2020年には、売上804億円、営業損益3億円の赤字、最終損益1200万円の赤字にとどまっていたのですが、買収後からたった3年負債総額461億円、117億円の債務超過に陥っています。

この原因を作ったのが脱毛サロン・ミュゼプラチナムの買収であり、秀和システムの上田智一社長がそれを進めていったと言われています。

船井電機に新たに入ってきた3人の役員の正体は?

結論を言うと、船井電機に新たに入ってきた3人の役員の正体は素性がわからないみたいです。

3人の役員が船井電機に入ってきたのは2024年5月のことで、社内に周知されることもなく突然経営に入ってきたみたいです。

この時すでに船井電機の負債は3月末時点で約461億円に上がっており、役員が入った後の10月24日に東京地裁から破産手続き開始の決定を受けました。


急遽開かれた社員説明会では、「破産です。給料は払えません。即時解雇です」と告げられ、全従業員約2000人が解雇されています。

なんか経営に加わった役員の3人、すごく怪しいですよね……。

船井電機にミュゼを買収させた理由は?

結論を言うと、船井電機にミュゼを買収させた理由は船井電機の純資産や売上を使うのが目的であると思われます。

2023年に船井電機ホールディングスが株式会社ミュゼ・プラチナムを買収した後、資金援助が原因で33億円の簿外債務が発生していたことが報道されています。

船井電機の純資産が250億円も減少(2020年の時点で純資産は518億円あった)して半分以下になっており、不可解な資金の動きが注目されています。

この不可解な資金の動きを理解するために、船井電機とその親会社秀和システムホールディングス船井電機ホールディングスが買収したミュゼ・プラチナムという関係から考えてみます。

実は船井電機を買収した株式会社秀和システムホールディングスは、2023年3月に持株会社制に移行し、船井電機ホールディングスの傘下となっており、その社長を秀和システムの上田智一社長が務めていました。

※他の会社の株式を保有して、その会社の事業活動を支配する会社のこと。

しかし船井電機ホールディングミュゼ・プラチナムを買収した後、船井電機は1年弱ですぐに売却しました。

その後代表者変更や役員の入れ替わりなどが相次ぐ中、2024年10月にミュゼのネット広告代金の未払いについて、船井電機ホールディングスが連帯保証を行っていたことが報道されました。

さらに、船井電機は船井電機ホールディングスに多額の貸付をされていて、ミュゼプラチナムへの資金援助も負担させられていました。

加えて、秀和による船井電機の買収資金も銀行貸し付けの保証をするかたちで最終的に船井電機自身が負担させられています。

つまり、船井電機ホールディングスをベースに、船井電機の純資産や売上がどんどん使われなくなってしまったという資金の動きが発生しているのです。

これは乗っ取りなのでしょうか?

そもそもミュゼ転がしの意味とは?

船井電機の事件を調査していくと、度々『ミュゼ転がし』という言葉が出てきますが、どういった意味なのでしょうか?

ミュゼ転がしとは、『ミュゼ・プラチナム』と株用語の『玉転がし』を併せた造語で、ミュゼを買収して注目を集めて株価を一時的につり上げた後、すぐにミュゼを売買するといった意味のようです。

たしかに、『ミュゼ・プラチナム』は1年弱で売却されており、上述したように秀和システムホールディングスは船井電機を買収後に、船井電機の資金を積極的に外部に流出させてます。

よって、不振に陥っていた船井電機を買収した目的が、再建するという目的ではない可能性は低いと思われるので、断言はできませんが『ミュゼ転がし』はあったのかもしれませんね……。

船井電機は今後どうなるのか

破産宣告をした船井電機は今後どうなるのかというと、会社は解散され法人格が消滅します。

船井電機は2024年10月24日に、東京地裁から破産手続き開始の決定を受けており、企業として経済的に事業継続が不可能な状態である倒産となりました。

破産宣告をした後は、破産処理ですが、翌日に全従業員約2000人が即解雇され、裁判所が企業の資産を売却し、債権者に配当すると言う流れです。

ちなみに船井電機の従業員の賃金は未払いということみたいです。

まとめ

今回の調査で、船井電機は秀和システムホールディングスによる乗っ取りが起こった可能性があることがわかりました。

チェックポイント
  • 船井電機を買収した秀和システムホールディングス会社は2023年に船井電機ホールディングスの傘下になっているが、その社長は秀和システムホールディングスの社長。
  • 船井電機にミュゼを買収させた理由は船井電機の純資産や売上を使う目的の可能性がある。
  • 船井電機は2024年10月24日に破産し、25日に全従業員約2000人を即解雇している

「世界のFUNAI」として知られ、北米市場でトップシェアを獲得した時期もあった船井電機ですが、中国メーカーとの価格競争などで業績が悪化し、最後は会社を乗っ取られて破産しました。

社会って結構残酷ですね……。

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